Irish Rally

36th Irish National Vintage Motorcycle Assembly 2002


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 アイリシュ・ラリーとは1965年の夏に10数名で、アイルランドの南西部マンスター地方のケンメアーとゆう町で始まった1961年までのオートバイが出場出来るラリーである。
 ケンメアーの数あるなかでも有名なホテル 「ケンメアーベイホテル」 を拠点に毎年8月に行われる6日間の壮大なイベントである。
参加者が年々増えて今年は169名(オートバイ163台、サイドカー3台、スリーホイーラーカー3台)で、奥様や恋人を乗せてタンデムで自走の方 又、家族の方などで総勢200人ほどの大イベントでした。

日本人の参加は今回初めてで大歓迎でした。
 私どもの参加のきっかけはオートバイ雑誌【クラブマン】の昨年(’01)12月号に掲載されたアイリッシュラリーの記事をみて即決定しました。

Sunbeam light solo 500cc 1922*  Sunbeam 5  500cc 1926*  Velocette Mss 500cc 1935* 

◎日本からの参加者を紹介しておきます。*

岩崎譲 (31)イギリス留学5年の強者 Sunbeam light solo 1922 500cc
吉見研祐(63)印刷業の大社長 Sunbeam 5 1926 500cc
白田榮 (64)歯車屋の小間使い Velocette mss 1935 500cc



  岩崎氏が今年(’02)1月早々ラリーに申し込みしましたが、二ヶ月たっても返事がこないので、
イギリスの友人(Mr.Chris(クリス) ラリーに参加の実績あり)にコンタクトを取り参加の有無を聞いてもらうと、
直ぐにOKの返事で是非参加して下さいとのことで、この話しが進み出しました。まもな申し込み用紙が送られてきて、
必要事項を記入して送り返して申し込みはOK。

次は、3台のバイクをどの様にしてアイルランドまで送るか、そのバイクを受けとってくれて保管してくれる方がいるかが難問でした。
ところがMr.Chrisの友人のアイルランドのコーク市に住む 
Mr.Paddy(パデイ)さん(ラリーの顧問)が受け取りも保管もOKとゆうことで一件落着。

バイクをどの様にして送るか、運送会社の選択で、骨董品バイクを梱包から輸送まで行うところが有るか、
これは本業で運送会社を使っている吉見氏にご尽力頂きました。
旧いバイクのクレート梱包はだれも手を出しません。では自分達でとゆことで,
吉見氏の会社の一部を借りて梱包を始めました。 
梱包用の材料は、港区芝のブリテッシュ・ビートから戴き 3台を一梱包に二日間でまとめました。





パハレット作り

パレットに3台

外枠完成

外国走行用取得

成田着

カルネ取得





いよいよバイクの発送です。 7月29日成田空港を飛び立ちアムステルダム経由でアイルランド第二の都市コーク市へ向かいました。成田で薫蒸(くんじょう、害虫駆除のため)など、 ごたごたが有りましたが、無事8月3日に到着したとの連絡が入りました。


バイクが着いたと聞いて今度は我々の出発の準備です。ツアーなどとちがつてバイクのウエアー、ヘルメット、ブーツ、工具、雨具等荷物が大変でした。バイクの梱包の中にこれらの物を入れるとカルネ(カルネとは「物品の一時輸出入のための通関手帳」です。)の関係で書類が大変なのでこれらは手荷物として持って行きました。

私たちの出発は、8月15日(木)成田から KLM 航空で10時間(9.000Km)かけてアムステルダムに到着、5時間待ちでこんどはエアー・リンガル航空でアイルランドのコーク空港へ16日午後9時30分到着。24時間の長旅で疲れましたがついに来てしまった。


空港ロビーで初めてMr.Jhon(ジョン)氏に会う。素敵な紳士で気さくな方でこれからはいろいろと御世話になると思う。レンタカーを借りて空港ホテルへアイルランドでの一泊目です。これからは日を追って説明いたします



Jhon氏と打ち合わせ
(空港ロビー)


8月17日(土) 晴れ

空港ホテルで朝食を取り、10時にチェックアウトをして、バイクを預かって戴いているコーク市郊外の
Mr.Paddy氏宅へ向かう。彼はスチームボイラーを扱う(製造、販売)会社を経営している方で、
趣味で、クラシックカー(ロールス・ロイス他数台)&ビンテージバイク(ブラフ・シュウペリア他数十台) を持っている。
倉庫に入っていた自分達のバイクと久しぶりに逢う。
彼の戦前のバイクでインデアンのサイドカーを乗せるトレーラーに
3台のバイクをクレート梱包から出して載せ変える。
作業を終わって3人は、レンタカーで100Km先の今回のラリーの拠点になるケンメアーベイホテルへ向かう。
これから九日間御世話になる、なかなか素敵なホテルでした。 



コークエアーホテル
前で

Mr.Paddyご夫妻と
マックス君

Mr.Paddy宅
で再会

トレーラーに1台

トレーラーに2台

トレーラーに3台





8月18日(日) 晴れ

10時半ホテルを出発レンタカーで、一日道路の様子を見に出掛ける。
アイルランドの南西部のティングル半島方面に向かう。
N71→N70をキラーニへ、(Nは国道の記号)全体に道路は良くないが、景色は最高ピカイチである。
半島なので海岸線を走るルートが多いが
素晴らしい眺めで言葉では言い表せない3人とも気分はハイになっている。
ディングル市でランチ、帰りはN86→N22を通りケンメアベイホテルへ帰る。
だいたいの様子は分かったが、バイクでの走りは大変かも…。

  

Upper Lake

N86からのビユー

R561でディングルえ

ディングル市内

ディング゙ル市内

道路の確認




8月19日(月) 晴れ

午前中は昨日とは逆の南東部ビアラ半島方面に道路の下見に出掛ける。ケンメアーの町はずれの橋を渡り、
N71でグレンガリフへR572え右折のT字路の所のパブ(BLUE LOO LOUNGE クラブマンにフォトあり)で記念写真を撮る。
R572をADRIGOLEへここを右折 HEALY PASS(ヒーリー峠 クラ゙マンにフォトあり)を登る。
頂上からの眺めは、とても素晴らしく 言葉では言い表せない。
峠を下ったところにあるパブの前に、かのMURPHYS(マーフィー)の看板ある給油ポンプ(クラブマンにフォトあり)があった。R571でホテルに帰る。午後からバイクが集まりだした。
我々のバイクも Mr.Jhonさんに頼んで100Km先のコーク市のMr.Paddyさん宅からトレーラーで4時頃到着。
早速整備に取りかかるが所々錆が出ていた。夕方7時頃になるとだいぶバイクが、集まってきた。かなりの荷物を積んだタンデムのご夫婦もいる。
今年(’02)は8月19日から24日までの6日間行われました。
初日19日はホテルでデナーの後PM8:00(9時半頃まで外は明るい)からホールで参加者169名(内ジャパニーズ3名)が集まり開会式が行われました。参加者の中にはタンデムの方、女性のソロの方10数名も加わり、カウンターバーのまわりテーブルのまわりとかで片手にギネスビールを持ち賑やかにぎやか、明日からのラリーの話しか、バイクの話しか、私には解りませんが、夜中までつずいたそです。

 
  

blue loo lounge

N71のパブ

早速に整備

やれやれ到着だ!

VELのタンデム

PMからバイクが集まり出す

我々のも到着した。

早速記念写真を、




8月20日(火) 晴れ

初日 いよいよラリーの始まりです。皆さん早くから起きてバイクの点検整備に余念が有りません。今日1日は、ラリーでも皆さんでツーリング気分での走行です。   AM8:30 ラリー用の地図(写真参照、用紙の表がAM、裏がPM)とタイムチェックカードをもらう。皆さんエンジンをかけて出発の準備。私のVelocetteも調子OK出番をまつ。
    年式の旧い順にスタートが 始まる。出場車両で一番旧い1913年のJames M6(前出の名簿1を参照)がAM9:30スタートし次々とホテルを後にする。 日本勢のSunbaem ls(岩崎)が7番目、Sunbaem 5(吉見)が16番目、私のVelocette Mssは43番目で、AM10:20頃スタートする。
   ここまでくるのも何もかも初めて、知らないおじさん達が、見ているなかでうまくスタート出来るのか緊張の連続で見送ってくれる人に手を振るが顔は引きつている。     スタートすると同時に我れ一人、頂いた地図をたよりに、(此が又解らない出発1時間前にもらってしかも矢印と英語の看板とマイルだけの地図)ホテルの門をでる。
    二人の姿はとうに見えず地図をみると右折の矢印その通りに右に曲がり気持ちよく走り出すが、ケンメアの町中に来ても一台もバイクが見えないし後から来ない。
    おかしいと思いUターン元に戻って良く地図を見ると、 右折の矢印はホテルの門を出て右折で、次は、左折でした。初日から此ではさきが思い遣られる。

初日の朝の様子

ラリースタート前

ラリースタート前

スタート地点

ラリー用コマ地図
MORNiNG

ラリー用コマ地図
AFTERNNOON

8/20の
コース地図

針葉樹の森を抜けると、視界が開けて牧草と岩の露出した丘陵が見えてきた、左右何処を見ても羊ばかり背中に赤や青のカラースプレイで記しがしてある。
道はかなり悪いバイクが走るよりも跳ねると言ったほうが解りやすいか?
 MOLL'S GAPで右折 KILLARNEY市に入る。市内でアクシデントあり、5〜6台で走っていた内の   参加車1台が車に接触し私の目の前でライダーが4〜5mほど飛ばされたのを目撃してしまった。
直ぐにバイクを止めて救護し、ライダーは自力で立ち上がったので、後は 仲間に任せて私達数台は先え急いだ。
この時知り合ったのが、No.131 Norton big4Alan Houghton氏(アレン・ホートン イギリス人)彼が俺に着いてこいといって先導してくれる用に成りました。 N22をTRALEE市に向かって北上しFarranforeでR561え左折する。Nortonは早い早い着いて行くのに大変大変、
CastlemaineでN70に入り途中からCampに向かう。 目的のDINGLE市へはもう一息だ。
3人が逢うのは、PABUで休息するときぐらいで、走行中は滅多に会わないです。13:00頃DINGLEのHOTEL SKELLIG HOTELに到着。
Lunchは、役員を入れて200人ほどが入るホールで全員一緒に食事をするので、大変です。到着順にテーブルに着くので 場合によっては一人で5〜6人の外人の中に入って食べなくてはなりません(-_-;)。

>Bar GRIFFINSで一休み1

Bar GRIFFINSで一休み2

バックは ATLANTIC OCEAN

前出のアレン・ホートン氏

又、Barで小休止1

Bar ODWYERS

SKELLIG HOTELに到着

昼食後は皆さん Hotelの庭で寝ころんだり、バイクの整備(外国の皆さんはあまりバイクを磨いたりはしない。)をしたりで、
14:00頃 AFTERNOON ROUTEが 始まり各々HOTELを出発する。N86でCAMPに向かう途中 Bar JAMES ASHRで 小休止。
皆さん休むと必ずアイリッシュ ビール(黒ビールのギネス、又はマーフィー)を飲んでいる。 岩崎氏は旨い旨いと言って飲んでいますが、
 私と吉見氏は下戸なのでコーク(コーラだと通じない)ばかり飲んでいると、
皆さんが、なんでこんな旨い物を飲まないのかと 不思議がつている。午前中通ったCastlemaine市内を右折Milltounを通過KillorglinでN72に入る。
Ring of Kerryを走りMoll's Gapを通りKenmare Hotelに15:30頃に着く。

 無事に1日のツーリング終わりほっと一息、所がまだアクシデントが有りました。
実は午後になって NO16 Sunbeam 5(吉見氏)の調子が おかしいエンジンの掛かりが悪い走っているときはまあまあだが止まってしまうと掛からない。
 どうにかホテルには帰ってきたが調子が出ない。Mr.Jhonさんや岩崎氏と点検を始めるゆくゆく突き詰めるとどうもマグネットの火花が飛んでないようだ。
夕食を食べないと時間切れになってしまうので(PM8:00ころ外はまだ明るい)急いで食べて今後の対策を練る。
マグネット点火なので此が駄目だとあとの三日間バイク に乗れないことになる。さあー大変どうしよう、(-_-;)と 
 そこでMr.Jhonさんがここから北へ200km程の所にあるLIMERICK市(リムリック)にアイルランドでただ一人のマグネット を直すVincent(ビンセント)さんと言う方がいるので連絡取るので、
これからMr.yuzuru(岩崎)と車で持っていって直して貰い、トンボ帰りで持ち帰り明日の朝早く組っけて二日目の ラリーに参加だとPM11:30頃出掛けて行った。

Lunch後の整備

ホテルの庭で一休み

帰りもBarで小休止

Bar JAMES ASHR

Bar JAMES ASHR

美しさに見とれて DINGLE BAY

第1日目の終り ホテルの庭で



8月21日(火) 晴れ  昨夜遅く出かけていった二人は、後で聞いた話では、マグネット(古いバイクの点火装置)を持って車に飛び乗り夜中にもちろん街灯などない真っ暗な夜道を
ヘッドライトを頼りに200Km先のMr.Vincentさん宅まで、走り、待ちかまえていたビンセントさんが即、修理にかかり、直ったマグネットをいただきトンボ帰り、
 行きも帰りも四輪のラリーそのものHeel&Toe(Jhonさんは実際にラリーに出場していた)で時速120以上で走っていたそうです。
  私たちがベットから起きあがる頃、(AM6:30)岩崎氏が、帰ってきて「車の中で寝ていたよ・・ホテルのドアがあかないんだもん?」だって、
マグネツトが直って帰ってきたぞ・・早速バイクに取り付けにかかる。
 今日は、実際のラリーの1日目です。 朝食をとり、AM8:30から今日のコースのコマ地図とタイムチェックカードをもらい、今日一日のおおまかなコース地図が張り出されてるので、
それと 照らし合わせて(全然わかりません???)心の準備などしてみてと、あっ・・バイクの準備をしなくちゃ(@_@)
 

AM.9:30スタート開始、ラリーは指定時間での競争なのでスタートも緊張します。ラリーのラの字も知らない私が、自国ならともかく外国で、しかも一人、 ほかの二人は、どうなんでしょうか?。

 スタート係が時計を見ながら、順番に参加車を送り出す。今日はホテルの門を出て右折、つぎも右折。今度は間違いなしケンメアの町中を抜けて
R569をKILGARVANへ走り途中を右折なだらかな丘陵走っていると突然見たような景色に出くわす、そうだクラブマン(バイク雑誌)P72の景色だ。バイクが数十台止まっている早速バイクを止めて 本と同じ撮影地点を探し写真を撮る。
  KEALKILL市でR584へ入る今日は本番のタイムを競うラリーなのでコース上に四ヶ所のポイントが設置してあり(どこに有るかわからない)各々のポイントで タイムを記入してもらう。設置場所が15分ほど開いている間に通過しなくては失格になってしまう。早くても遅くてもだめ、逆から入っても失格となる。 必ず四ヶ所のポイントでタイムを記入してもらいホテルに帰ったら係に提出する。
走っていると前方をゆっくりと走るバイクに出くわすことがあるが、時間調整をしているらしい。また、ラリー本番のコマ地図にはマイル数が細かく入っていない。
  PM1:00頃、二日目のABBEY HOTELに到着。ランチは前日と変わらずすばらしく美味しい、1時間ほど休んで、AFTERNOONのコースがはじまる。が大変なアクシデントが待っていた。
ホテルを出発して5〜6マイル走ったところでコースを間違え(前の2台に私も付いて走っていた。)ルートから4〜5Kmはずれてしまった。
  これに気が付き先頭のNo.27 Royal Enfield(ロイヤル エンフィイドル) がUターンを続いてNo.13 Rudge(ラッジ)がUターン、

私もつづけてターンしたときエンジンがストップあわててバイクを止めて様子を見るがわからず、2台は、遅れを取り戻そうとえらいスピード で走っていってしまった。
取り残された私は、さーてどうしよう頭の中は真っ白だが、気をとりなをしてエンジン周りを見るとキャブの ネジがはずれていたので取り付け直して、キックしてもエンジンは一向に掛からず、
と、そこへ 先方の二人が戻って来てくれてた(バンザイー(^_^)v)

 二人でキック、押し掛けでも全然だめなので、一人が サポート車を迎えに走ってくれた。Thank You ありがとう・・・・・
トランスポータ車にVelを積み込み、私は車上の人となる。実に寂しいことだ。

早くホテルにかえってバイクを直したいが、参加車の最後尾を走るのでそうゆう訳には ゆかない。後は車の中から景色を見たり、休憩場所でスナップ写真を撮るぐらいなものだ。

 

ホテルに、帰ってきて早速VELの修理に掛かる。キックをしても点火火花が弱いし、時々飛ばないのでマグネットの点検にかかる。 そうこうしているうちに、VELに乗っている人たちが集まって来て、そのうちの一人が俺のマグネットを使えと持ってきてくれる。

自動点火用のギヤーを、もう一人が貸してくれる。 VELのオーソリテイの皆さんがとても親切に指導してくれるし、特殊工具を貸してくれるしで大助かり、 私と岩崎氏とで作業している周りでデナーもそこそこで手伝い助言 してくれる。夜中の12時頃まで掛かったが、ついに断念、明日が有るので終了する。